歯軋りに対するボトックス
歯ぎしり・食いしばり
「朝起きると顎がだるくて、頭まで痛い」「歯科でマウスピースをすすめられたけど、なかなか続けられない」「歯が少しずつ削れてきていると言われた」——こうした悩みを抱えながら、なかなか改善しないという方は少なくありません。これらは食いしばり・歯ぎしり(ブラキシズム)が原因である可能性が高く、その根本にある「咬筋の過緊張」に直接アプローチするのがボトックス注射(咬筋ボトックス)です。
こんな症状がある方は、ブラキシズムが疑われます
- 朝起きると顎がだるい・重い
- こめかみや後頭部が痛い(頭痛が慢性化している)
- 首・肩がいつもこっている
- 歯が削れてきた・しみる・欠けた
- 顎がカクカクする・口が開きにくい(顎関節症)
- エラが張ってきた(咬筋の肥大)
- 寝ている間に歯ぎしりをしていると指摘される
| できること | マウスピース | ボトックス注射 |
|---|---|---|
| 歯の摩耗・欠けを防ぐ | ◎ | ○(間接的に) |
| 咬筋の緊張をほぐす | △(緩衝のみ) | ◎ |
| 頭痛・首こりを改善する | △ | ◎ |
| 朝の顎の疲れを取る | △ | ◎ |
| 食いしばり自体を減らす | × | ◎ |
| 装着の手間がない | × | ◎ |
ボトックスが食いしばり・歯ぎしりに効く仕組み
ボトックス(ボツリヌストキシンA型)を咬筋に注射すると、神経から筋肉への「収縮命令」が一時的に遮断されます。過剰に緊張していた咬筋が緩和されることで、以下のような変化が期待できます。
- 睡眠中の歯ぎしり・食いしばりの強度・頻度が低下する
- 筋肉にかかる負担が減り、朝の顎の疲れが軽くなる
- 咬筋・側頭筋の緊張がほぐれ、頭痛・首こりの改善が期待できる
- 歯にかかる力が軽減され、摩耗・欠けのリスクが下がる
- 継続すると過緊張で肥大した咬筋が縮小し、エラが細くなりやすくなる
臨床研究で示された効果の目安(個人差があります)
- 歯ぎしりイベント数:4.97回/時間 → 1.70回/時間に減少(対照群は変化なし)
- 疼痛スコア:平均7.1 → 0.2(6ヶ月〜1年後)
- 朝の顎のこわばり:咬筋注射で47.5%軽減、咬筋+側頭筋注射で57.5%軽減
- 施術4週間後に45%の方が歯ぎしりの減少を自覚
- マウスピースと比較した研究でも、ボトックス注射のほうが疼痛緩和効果が高いとの報告あり
参考:系統的レビュー(9件のランダム化比較試験・137例)/Bayesian network analysis, 2024
※効果には個人差があります。すべての方に同様の結果が現れるわけではありません。
| タイミング | 変化の目安(個人差あり) |
|---|---|
| 施術後 2〜3日 | 咬筋の緊張がほぐれ始める |
| 施術後 1〜2週間 | 朝の顎の疲れ・頭痛の軽減を実感しやすくなる |
| 施術後 1〜3ヶ月 | 咬筋縮小による輪郭の変化も現れやすくなる |
| 効果の持続 | 3〜6ヶ月程度(個人差あり) |
| 継続後 | 半年ごとに繰り返すことで咬筋が段階的に縮小し、症状が落ち着いてくる傾向があります |
こんな方に特におすすめです
- マウスピースを使っているが頭痛・顎の疲れが改善しない方
- マウスピースが苦手で続けられない方
- 朝起きるたびに顎や頭が重い方
- 歯が削れてきたと歯科で指摘された方
- エラの張りが気になる方(機能改善と審美を同時に叶えたい)
- 顎関節症の症状(口が開きにくい・カクカクする)がある方
食いしばりが完全になくなりますか?
食いしばりの原因はストレスや噛み合わせなど複合的なため、完全になくなるとは言えません。ただし、筋肉の過活動が抑制されることで強度・頻度の低下が期待でき、症状の緩和につながる方が多くいらっしゃいます。個人差がありますので、詳しくはカウンセリングでご相談ください。
マウスピースと併用できますか?
はい、併用することで相乗効果が期待できます。ボトックスで筋肉の過緊張を緩和しながら、マウスピースで歯を保護するという組み合わせは理にかなっています。
何回くらい受ければいいですか?
3〜6ヶ月おきに継続されると、徐々に咬筋が縮小し症状が安定してくる方が多い傾向があります。まずは1回受けていただき、効果を確認しながら継続を検討します。
食事に影響しますか?
硬いものが噛みにくくなる場合がありますが、日常の食事で困るほどの変化はほとんどありません。施術後1〜2週間は特に硬いものは避けると安心です。
痛みはありますか?
細い針を使用し、麻酔クリームを使うことで痛みを最小限にしています。チクッとする程度の方がほとんどです。個人差がありますので、不安な方はお気軽にご相談ください。
上野医院での咬筋ボトックスについて
当院では、食いしばり・歯ぎしりのお悩みに対して、症状の程度・生活習慣・お悩みの内容を丁寧にお聞きした上で、ボトックス注射の適否や注射部位(咬筋のみ/咬筋+側頭筋)をご提案しています。施術時間は両側で10〜15分程度。ダウンタイムはほぼなく、当日から普通に生活していただけます。
「朝起きると顎や頭が重い」「マウスピースを続けてきたけど改善しない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
※効果には個人差があります。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、治療効果を保証するものではありません。
※詳しくはお気軽に医師にご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、治療効果を保証するものではありません。
※詳しくはお気軽に医師にご相談ください。

