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「最近、階段がきつくなった」「片足立ちがふらつく」「横断歩道を渡りきれるか不安」

これらはすべてロコモティブシンドローム(ロコモ)のサインかもしれません。日本整形外科学会が2007年に提唱したロコモは、日本人の4,590万人が該当すると推定されています。しかし認知度はまだ41.9%(2025年調査)——知らないうちに進行しているケースが多いのが現状です。
📋 この記事でわかること(アンサーファースト)
  • ロコモティブシンドロームとは何か、3段階の定義
  • なぜ40代から始まるのか、整形外科専門医が解説
  • ロコモとロンジェビティ(健康寿命)の深い関係
  • 自分でできるロコモチェック7項目
  • ロコモを防ぐための具体的な運動と医療的アプローチ
目次

ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドローム(ロコモ・運動器症候群)とは、加齢に伴う筋力低下や関節・脊椎の病気・骨粗しょう症などにより運動器の機能が衰え、要介護や寝たきりになるリスクが高い状態のことです。(日本整形外科学会 定義)

4,590万人
ロコモ該当者数(ロコモ度1以上)
日本整形外科学会推計
41.9%
ロコモの認知度
(2025年調査)
約6割がまだ知らない
12
平均寿命と健康寿命の差(女性)
介助が必要な期間
(厚生労働省)
重要:2025年度から、ロコモティブシンドローム対策が後期高齢者支援金の加算・減算制度の評価指標に追加されました。国が政策として重視している課題です。

ロコモの3段階──どの段階にいるかを知ることが第一歩

日本整形外科学会はロコモを以下の3段階で定義しています。

段階状態具体的な兆候リスク
ロコモ度1 移動機能の低下が始まっている 筋力・バランス力の低下。日常生活はできるが低下が始まっている このまま放置するとロコモ度2へ進行
ロコモ度2 移動機能の低下が進み
自立困難のリスク増大
片足立ち・階段昇降が困難。外出が減り社会参加が制限される 要介護・要支援のリスクが高い
ロコモ度3 移動機能の低下が著しく
社会参加が困難
日常的な移動に支障が出る。介助が必要な状態に近い 要介護状態・寝たきりリスクが高い
見落としに注意:「日常生活に支障はないと思っていても、ロコモになっていたり、すでに進行していたりしている場合が多い」(日本整形外科学会)。自覚がないまま進行するのがロコモの怖さです。

なぜ「40代から」ロコモが始まるのか

ロコモは高齢者の病気だと思われがちですが、早ければ40代からロコモの兆候が現れます。その理由は筋肉の性質にあります。

サルコペニア(加齢性筋肉減少症)との関係

筋肉量は30代後半から自然に減少し始め、10年で男性約2kg・女性約1kgのペースで進行します(日本サルコペニア・フレイル学会ガイドライン2023)。筋肉量が減ると基礎代謝が落ち、バランス機能が低下し、関節への負担が増えます。これが徐々にロコモへとつながっていきます。

年代主な変化ロコモとの関係
30〜40代筋肉量の低下が始まるロコモの「準備期」。予防に最適な時期
50代骨密度の低下・関節への負担増加ロコモ度1が現れやすい時期
60代〜転倒・骨折リスクが急増ロコモ度2・3への進行リスクが高まる

ロコモとロンジェビティ(健康寿命)は同じ問題

「ロンジェビティ(Longevity)」とは、単に長生きするのではなく「健康で活動的でいられる時間=ヘルススパンを最大化する」という考え方です。

ロコモを予防・改善することは、すなわちロンジェビティを実現することと同義です。日本人の平均寿命と健康寿命の差は女性で約12年・男性で約9年。ロコモが進行すると、この「不健康な期間」がさらに長くなります。

整形外科専門医の視点:「40代のうちに筋肉と運動器の健康を守ることは、70代・80代の健康貯金を今つくる行為です。ロコモ予防はロンジェビティの入口です。」(上野医院 上野琢郎)

自分でできるロコモチェック7項目

日本整形外科学会が推奨するロコモのセルフチェックです。1つでも当てはまる場合はロコモの可能性があります。

⚠️ ロコモチェック(1つでも当てはまればロコモの可能性)
1
片足立ちで靴下が履けない
2
家の中でつまずいたり滑ったりする
3
階段を上るのに手すりが必要
4
やや重い荷物(2kg程度)を持ち歩くのが困難
5
15分くらい続けて歩けない
6
横断歩道を青信号で渡りきれるか不安
7
脚の力が弱くなった(外出が減った)と思う

ロコモを防ぐ・改善するための3つのアプローチ

① 運動(最も重要)

ロコモ予防に最も効果的なのは運動です。特にレジスタンス運動(筋力トレーニング)は加齢による筋肉減少を遅らせる最も有効な介入とされています(Sports Medicine)。週2〜3回が推奨されています。

② 整形外科専門医による医学的評価

「何の運動をどの程度やればいいか」は個人の骨・関節・筋肉の状態によって異なります。自己流では症状を悪化させるリスクもあります。整形外科専門医による評価を受けることで、自分に合った運動処方を受けられます。

③ バランスの良い食事・タンパク質摂取

筋肉を維持するにはタンパク質が不可欠です。米国主要4学会(2025年)は1.2〜1.6g/kg体重のタンパク質摂取と週2〜3回のレジスタンス運動の組み合わせを推奨しています。

Studio NEXTEは上野医院(整形外科専門医)の2Fにあります。医師による関節・筋肉の評価を受けてから、安全なトレーニングを始められます。腰痛・膝痛・骨粗しょう症のある方でも対応しています。
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🏥 監修 上野医院 上野琢郎(整形外科専門医)
所属:日本整形外科学会 参考:日本整形外科学会「ロコモティブシンドローム診療ガイド2021」/ 日本サルコペニア・フレイル学会ガイドライン2023 / 厚生労働省「健康寿命」各年版
※本記事は健康情報の提供を目的としており、特定の効果を保証するものではありません。症状がある方は必ず医師の診察をお受けください。
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