毛穴の開き・黒ずみは4タイプ|原因が違えば治療も違う【長野市】

「毛穴の開きが気になる」というご相談は、カウンセリングで最も多いお悩みのひとつです。ところが同じ「毛穴」でも、効く治療はまったく違います。鼻の黒ずみに効くケアを頬のたるみ毛穴に使っても、時間と費用をかけた割に変わらない、ということが起こります。
結論から言うと、毛穴は「皮脂系」「たるみ系」「産毛」の3つの系統に分かれ、皮脂系はさらに3段階に進行します。まず自分がどのタイプかを見極めることが、遠回りを避ける一番の近道です。長野市三輪の上野医院が、見分け方と段階別の対応を整理します。
この記事の要点
- 毛穴の目立ちは①詰まり ②黒ずみ ③開き・変形 ④たるみの4タイプ+番外の産毛に分けて考える
- 鼻の黒ずみ(いちご鼻)は、そのほとんどが皮脂系。頬の毛穴は皮脂系とたるみ系が混ざりやすい
- 毛穴をゼロにすることはできません。毛穴がまったくない状態は瘢痕(はんこん=傷あと)です。目標は「目立ちにくくすること」
- 皮脂系は「皮脂を抑える」と「毛穴を引き締め・つくり直す」の両輪。片方だけでは戻りやすい
- 段階が進むほどホームケアでは届かなくなります。第3段階(開き・変形)は医療機器による治療が必要です
毛穴が目立つのはなぜですか?
原因は大きく3つ、皮脂・たるみ・産毛です。このうち皮脂が原因のものは、放っておくと段階的に進みます。
二次性徴の前の子どもは毛穴がほとんど目立ちません。中学生ごろから性ホルモンの影響で皮脂腺が大きくなり、皮脂の分泌が増えます。同時に毛穴の出口付近が硬く厚くなって詰まりやすくなり、角栓ができます。詰まった皮脂が酸化すると黒く見え、これがいわゆる「いちご鼻」です。
さらに、酸化した皮脂は毛穴のまわりにダメージを与えます。その結果、毛穴は開いたまま硬くなり、弾力が落ちて元に戻りにくくなります。ここまで来ると、洗顔や化粧品では形を戻せません。
一方、頬に多い縦長・しずく形の毛穴は、紫外線や加齢でコラーゲン・エラスチンが減ったり変性したりして、毛穴が重力方向に伸びたものです。皮脂とは原因が別なので、皮脂を抑える治療をしても変わりません。
自分の毛穴はどのタイプですか?
部位・見た目・年齢で、おおよその見当がつきます。下の表でご確認ください。
| タイプ | 見た目・部位 | よくある方 | ホームケアの効き方 | 基本の方針 |
|---|---|---|---|---|
| ①詰まり毛穴 (第1段階) |
皮脂が多くテカる。ざらつき、詰まり始め | 10〜30代の脂性肌 | 最も効果が出やすい時期 | ホームケア中心。必要に応じて皮脂を抑える処方 |
| ②黒ずみ毛穴 (第2段階) |
鼻の黒い点・角栓。いちご鼻 | 皮脂が多い方全般 | 効くが時間がかかる | 毛穴をきれいにしてから塗り薬。医療を併用 |
| ③開き・変形毛穴 (第3段階) |
開いたまま戻らない。アイスピック状・すり鉢状 | 角栓を押し出した経験がある方 | 届かない | 医療機器による治療 |
| ④たるみ毛穴 | 頬の縦長・しずく形 | 乾燥肌、40代以降 | 予防にとどまる | コラーゲンを増やす治療を重ねる |
| 番外:産毛 | 小鼻の横などの点状の目立ち | 男性に多い | 対象外 | 医療脱毛 |
迷いやすいのが頬です。鼻の黒ずみはほぼ皮脂系と考えてよいのですが、頬は皮脂系とたるみ系が混在します。皮膚を軽く上に引き上げてみて、毛穴が目立たなくなればたるみ系の要素が強いと判断する目安になります。
毛穴はゼロにできますか?
できません。毛穴が一つもない皮膚は瘢痕(傷あと)であり、健康な肌ではありません。
当院では、カウンセリングの最初にこのことをお伝えしています。ゴールを「消す」に置くと、どれだけ治療を重ねても満足できません。「化粧のりが戻る」「写真や鏡で気にならなくなる」といった現実的な目標を一緒に決めたほうが、結果的に納得のいく治療になります。
皮脂系の毛穴はどう治療しますか?
「皮脂を抑える治療」と「毛穴を引き締め・つくり直す治療」の両輪が原則です。どちらか片方だけでは、一時的によくなっても戻りやすくなります。
第1段階(詰まり毛穴)── ホームケアが最も効く時期
この段階は、毎日のケアで変えられる余地が一番大きい時期です。
- レチノール(レチノイド):毛穴まわりのケアとして根拠が最も厚い成分です
- ビタミンC:皮脂の分泌を抑える目的で使います。当院ではプロビタミンCローション(3,300円・税込)をニキビ・毛穴のホームケアに用いています
- アゼライン酸:15〜20%程度の濃度が必要とされます。市販の低濃度品では変化が出にくいことがあります
- サリチル酸(BHA):角質にはたらきますが、刺激が出ることがあります
- ナイアシンアミド:作用はおだやかですが、敏感肌の方が始めやすい成分です
- 日焼け止め:紫外線は皮脂を増やし、皮膚を硬くします。毛穴ケアの土台です。詰まりが気になる方は「ノンコメドジェニックテスト済み」の表記がある製品を選んでください
このうち当院でお渡しできるのは、プロビタミンCローション・ピーリング石鹸・リビジョン スキンケアなどです。レチノールやアゼライン酸の化粧品は市販・通販で入手されている方が多いので、お使いのものをお持ちいただければ、肌に合っているか一緒に確認します。
お薬についてのお知らせ:毛穴や皮脂の話題でよく名前が挙がるイソトレチノイン(内服)とシミ・毛穴用のトレチノイン外用剤は、いずれも国内で承認された製剤がありません。当院では取り扱っておらず、個人輸入もおすすめしていません(イソトレチノインは妊娠中・授乳中は絶対禁忌で、厚生労働省にもネット購入による健康被害の報告が寄せられています)。ニキビを伴う場合は、保険診療で使える国内承認の外用薬(アダパレン=ディフェリンゲル、過酸化ベンゾイルなど)から組み立てます。詳しくはニキビ・ニキビ跡治療をご覧ください。
第2段階(黒ずみ毛穴)── まず毛穴をきれいにしてから
角栓が詰まったまま塗り薬を続けても、入っていきません。ピーリングなどで毛穴の中をいったん整えてから、外用でコントロールするという順番が有効です。当院ではBioRePeel(バイオリピール)やピーリング石鹸(2,640円・税込)を使い分けています。詳しくは次回のコラムで解説します。
第3段階(開き・変形毛穴)── 機器による治療が必要
毛穴そのものが変形して固まっているため、化粧品や冷水洗顔では戻りません。当院ではフラクショナルレーザー「モザイク」(顔全体 1回11,000円・5回36,850円/税込)やピコシュアのフォーカスレンズ照射で、皮膚のつくり直しを促します。皮脂が多い方は、皮脂を抑える治療との併用を検討します。
たるみ毛穴はどう治療しますか?
コラーゲンを増やす治療を、間隔をあけて重ねます。皮脂を抑える治療は必要ありません。
当院では、フラクショナルレーザーや、カクテル肌育注射(1回44,000円・3回コース118,800円/税込)のような肌質に向けた注射を、肌の状態に応じて組み合わせています。肌育の注射は単独で毛穴を引き締めるものではなく、機器治療と組み合わせるのが基本です。
予防としては、紫外線対策と禁煙が最も大切です。紫外線はコラーゲンを変性させ、たばこは活性酸素でコラーゲンや毛細血管を減らします。
小鼻の横のぶつぶつは毛穴ではないことがあります
男性に多いのですが、小鼻の横の点状の目立ちは、毛穴ではなく産毛が見えている場合があります。この場合は毛穴の治療をしても変わりません。医療脱毛で改善が期待できます。診察で毛か毛穴かを確認します。
やってはいけないこと
次の2つは、毛穴の変形を進めてしまいます。
- 毛穴パックで角栓ごと勢いよく剥がす
- 爪や器具で角栓を強く押し出す
その場は取れたように見えても、毛穴のまわりが傷つき、開いたまま戻らない状態(第3段階)へ近づきます。「毛穴パックをやめたら悪化が止まった」という方は少なくありません。
リスク・副作用と費用について
毛穴の治療は保険適用外の自由診療です。レーザー治療では、赤み・ヒリつき・一時的な色素沈着・感染などが起こることがあります。フラクショナルレーザーは、照射後およそ1週間のダウンタイム(かさつき・ざらつき・赤み)を見込みます。外用薬では乾燥・皮むけ・刺激感が出ることがあります。
当院で用いるBioRePeelCl₃ FND、カクテル肌育注射に使用するニューロノックス・ベビーリッチコラーゲンは、医薬品医療機器等法上の承認を受けていない未承認医薬品等です。入手経路・国内承認薬の有無・救済制度の対象外であることを含め、各施術ページに記載しています。効果の感じ方には個人差があります。
よくある質問
Q1. 毛穴の開きは化粧品だけで治りますか?
段階によります。詰まり始めの第1段階であればホームケアで変化が期待できますが、毛穴が開いたまま固定した第3段階では化粧品では戻せません。まずタイプの見極めが必要です。
Q2. 冷水で洗うと毛穴は引き締まりますか?
冷水で毛穴の大きさはほとんど変わりません。一時的に皮膚が引き締まって見えることはありますが、開いた毛穴の治療にはなりません。
Q3. 乾燥しているから毛穴が目立つのでしょうか?
「乾燥毛穴」という病態はありません。ただし保湿は、レチノイドなどの治療中の乾燥を防ぐ大切な補助です。保湿だけで毛穴が小さくなるわけではない、とお考えください。
Q4. 毛穴の治療は保険でできますか?
毛穴そのものの治療は基本的に自由診療です。ニキビとしての治療であれば保険診療の範囲で行える場合があります。診察でご説明します。
Q5. 1つの治療だけで終わりますか?
皮脂を抑える治療と毛穴をつくり直す治療を組み合わせることが多く、複数回の通院が必要です。費用と期間がかかるため、ご予算とご希望をうかがったうえで優先順位を一緒に決めます。
まとめ|タイプが分かれば、やることは絞れる
毛穴のケアで遠回りになりやすいのは、タイプの見極めを飛ばして「毛穴によいと聞いたもの」を次々に試してしまうときです。鼻の黒ずみなのか、頬のたるみなのか、すでに形が変わってしまっているのか。そこが決まれば、やるべきことはかなり絞り込めます。
長野市で毛穴のご相談をお考えの方は、まず診察でタイプをご確認ください。「どのタイプか知りたいだけ」というご相談でも構いません。
上野医院 美容皮膚科(長野市三輪4-6-2)
ご予約・ご相談: 026-235-3514(美容予約専用・受付9:30〜17:00/月曜・金曜は20時まで、土曜は15時まで)
LINE・WEB予約もご利用いただけます。
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この記事の監修
整形外科・美容外科 上野医院 院長 上野 正樹(日本美容外科学会認定医〈JSAS・認定番号256号〉)
このページは治療の一般的な説明です。症状や施術の適否については診察でご相談ください。効果には個人差があります。
最終更新日: 2026年11月4日
