膝の水は抜くとクセになる?本当の理由を医師が解説【長野市】

「膝に水がたまっていますね」と言われて、注射で抜いてもらった。でもまたたまってしまった——長野市の上野医院にも、こうしたご相談がよく届きます。

「水を抜くとクセになる」という話を聞いて、抜くのをためらう方もいます。この言い伝えは、正しくありません。

この記事では、膝に水がたまる理由と、抜く・抜かないの考え方、繰り返さないために何をすればよいかを整形外科専門医が解説します。3分ほどで読めます。

目次

この記事の要点

  • 膝の水は炎症の結果。水そのものが原因ではない
  • 「水を抜くとクセになる」は誤解。抜いたから再びたまるのではない
  • たまり続けるのは、炎症を起こしているおおもとが続いているから
  • 抜いた水の色や濁りは、原因を見分ける手がかりになる

膝の腫れ・水のたまりが気になる方へ。上野医院の整形外科では、レントゲンと超音波エコーで膝の状態を確認しながら診察しています。一般外来は予約不要です。

電話で相談する 026-232-2861

整形外科の受付は午前11:30まで/午後15:30まで(水曜午後・日曜は休診)

膝の水とは何ですか?

膝の水の正体は関節液です。もともと関節の中にあり、軟骨に栄養を届け、動きをなめらかにしています。ふだんはごく少量ですが、関節の内側に炎症が起きると量が増えます。

ふだんの膝関節液はごく少量炎症があるとき関節液が増えて張る

図1:関節の内側は滑膜という膜で覆われ、少量の関節液で満たされています。滑膜に炎症が起きると関節液が増え、膝が腫れて張った感じになります。

つまり「水がたまる」は、体の中で炎症が起きているというお知らせです。水は結果であって、原因ではありません。

水を抜くとクセになりますか?

なりません。抜いたことが原因で再びたまるわけではなく、炎症を起こしているおおもとが続いているため、また増えるのです。

この誤解はとても根強いのですが、順番が逆になっています。抜かずに我慢しても、炎症が続いていれば同じようにたまります。

水がたまって膝が張ると、痛みが出るだけでなく、太ももの前の筋肉が働きにくくなることが知られています。筋肉が落ちると膝への負担が増え、炎症が続きやすくなります。腫れが強いときに抜くのは、この流れを断つ意味があります。

水がたまり続ける流れ関節の中で炎症が起きる関節液が増える(水がたまる)膝が張り、太ももの筋肉が働きにくい筋肉が落ちて膝の負担が増え、炎症が続きやすくなる※ 水を抜いたことが次の水を呼ぶわけではありません

図2:炎症が続くかぎり関節液は増えます。抜くこと自体が次を呼ぶわけではありません。おおもとの炎症に対処することが、繰り返しを止める道すじです。

水がたまる原因には何がありますか?

中高年で最も多いのは変形性膝関節症です。ほかにも半月板や靭帯の傷、関節リウマチ、痛風・偽痛風、細菌による感染など、原因はさまざまです。

考えられる原因あわせて見られること
変形性膝関節症立ち上がりや階段で痛む。正座がしにくい。中高年に多い
半月板・靭帯の傷ひねった、スポーツ中の受傷。引っかかる感じ、膝くずれ
関節リウマチ朝のこわばり。手の指など複数の関節も腫れる
痛風・偽痛風急に赤く腫れて強く痛む。熱をもつ
細菌による感染強い痛みと腫れ、発熱。早急な受診が必要

抜いた関節液の見た目も手がかりになります。透明で薄い黄色なら変形性膝関節症に多く、血が混じっていれば半月板や靭帯の傷、濁っていれば感染や結晶によるものを考えます。必要に応じて、抜いた液を調べます。

整形外科ではどう治療しますか?

まず原因を見分けます。レントゲンで関節のすき間や骨の変形を確認し、超音波エコーで水の量や滑膜の腫れを見ます。必要なら関節液を調べます。

そのうえで、腫れが強ければ水を抜き、炎症を抑える治療を行います。ヒアルロン酸の関節内注射や飲み薬・湿布はいずれも保険診療です。

ただし、注射だけで終わらせると同じことを繰り返します。膝を支える筋肉を保つことが土台になります。当院では、関節に負担をかけずに太ももの筋肉を働かせる方法をお伝えしています。膝関節の運動療法に自宅でできる方法をまとめました。

病気の全体像は変形性膝関節症のページで解説しています。痛みが落ち着いたあとの体づくりには、同じ建物の2階にあるStudio NEXTEで、当院の整形外科専門医が監修するマンツーマンのピラティスもご案内できます。

よくある質問

水を抜くのは痛いですか?

針を刺すときにチクッとした痛みがあります。水が抜けると張りがとれて楽になる方が多いです。感じ方には個人差があります。

水がたまったまま放っておくとどうなりますか?

膝が曲げにくくなり、太ももの筋肉が落ちやすくなります。炎症が続けば軟骨にもよくありません。腫れが引かないときは受診してください。

膝が急に赤く腫れて熱をもっています。様子を見てよいですか?

様子を見ないでください。発熱を伴う強い腫れは、細菌による関節の感染のことがあります。できるだけ早く受診してください。

サポーターは使ったほうがよいですか?

歩くときの安心感が増す方がいます。ただし一日中つけていると筋肉が働きにくくなるので、外出時など場面を決めて使うのがおすすめです。

長野市で、膝の腫れ・痛みのご相談を受け付けています。水を抜くかどうかだけでなく、なぜたまるのかを一緒に確かめます。

電話で相談する 026-232-2861

上野医院 整形外科/長野市三輪4-6-2(善光寺下駅から徒歩5分・駐車場あり)
受付は午前11:30まで/午後15:30まで(水曜午後・日曜は休診)

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監修:上野医院 整形外科専門医 上野 琢郎(日本人工関節学会認定医) 医師紹介はこちら
参考:日本整形外科学会「変形性膝関節症」/日本整形外科学会診療ガイドライン
最終更新日:2026年9月29日
この記事は診断を目的としたものではありません。症状については医療機関にご相談ください。

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