レントゲン異常なしの腰痛・肩こり|原因3つを医師が解説【長野市】

肩が重い。腰が痛い。整形外科でレントゲンを撮ってもらったのに、「骨には異常がありません」と言われた——長野市の上野医院にも、そう言われてから相談に来られる方が少なくありません。
異常がないと言われても、痛みは現実にあります。気のせいではありません。
この記事では、レントゲンに写らない3つの原因を整形外科専門医が解説します。原因の見当がつけば、次にどこへ相談すればよいかが見えてきます。3分ほどで読めます。
この記事の要点
- レントゲンに写るのは主に骨。筋膜・筋肉・神経は写らない
- 「異常なし」でも痛みが続く原因は大きく3つ(筋膜の癒着/使いすぎと姿勢/神経の過敏)
- 痛みの場所は超音波エコーなら見える場合がある
- まずは整形外科で、いつからどう痛むかを伝えることが出発点
長引く痛みが気になる方へ。上野医院の整形外科では、超音波エコーを使って痛みの場所を確認しながら診察しています。
整形外科の受付は午前11:30まで/午後15:30まで(水曜午後・日曜は休診)
レントゲンには何が写り、何が写らないのですか?
レントゲンに写るのは主に骨です。痛みの原因になりやすい筋膜・筋肉・神経は写らないため、骨に異常がなくても痛みが続くことがあります。
図1:レントゲンは骨を見る検査です。骨折や変形の有無はよく分かりますが、その周りの軟らかい組織は写りません。
つまり「レントゲンで異常なし」は、「骨に異常がない」という意味であって、「痛みの原因がない」という意味ではありません。ここが誤解されやすいところです。
実際、腰痛については原因を特定しきれないものが多いことが、日本整形外科学会・日本腰痛学会の『腰痛診療ガイドライン2019』でも整理されています。また厚生労働省の「国民生活基礎調査」では、自覚症状として肩こりと腰痛が上位を占め続けています。珍しいことではありません。
「異常なし」でも痛みが続く3つの原因
① 筋膜の癒着
筋肉を包む薄い膜を筋膜といいます。ふだんは膜どうしがなめらかに滑って、筋肉が動けるようになっています。
ところが長時間のデスクワークや同じ姿勢が続くと、この膜どうしがくっついて滑りが悪くなることがあります。これを癒着と呼びます。滑らない部分をかばって周りが余計に働き、こりや痛みにつながります。
図2:左は正常な状態。膜どうしが滑ります。右は癒着した状態。くっついて動きにくくなっています。
② 筋肉の使いすぎと姿勢
頭の重さはおよそ体重の1割といわれます。前かがみの姿勢が続くと、その重さを首と肩の筋肉が支え続けることになります。腰も同じで、座りっぱなしは立っているときより負担がかかる姿勢です。
使いすぎた筋肉は硬くなり、血のめぐりが悪くなります。休めば戻るうちはよいのですが、戻りきらないまま次の日を迎えることが続くと、痛みが居座るようになります。
③ 痛みに敏感になった神経
痛みが長く続くと、神経の側が痛みを感じ取りやすい状態に変わっていくことが知られています。最初のきっかけが小さくなっても、痛みだけが残ることがあるのはこのためです。
「気にしすぎ」ではありません。体に起きている変化です。だからこそ、我慢して長引かせるより早めに相談したほうが対処しやすくなります。
どこに相談すればよいですか?
まずは整形外科です。骨に異常がないことが分かっているなら、次は骨以外を診てもらう段階に進みます。超音波エコーを使うと、筋膜や筋肉のようすをその場で見ながら確認できます。
図3:超音波エコーで痛みの場所を確認し、必要に応じて筋膜のすき間に生理食塩水を注射して広げる方法があります。
受診のときは、いつから・どこが・どんなときに痛むかを伝えていただけると診察が進みやすくなります。「朝がつらい」「夕方になると重くなる」といった時間帯の情報も手がかりになります。
症状別のご案内はこちらもご覧ください。腰痛について/肩こりについて/整形外科のご案内
筋膜リリース注射(ハイドロリリース)という選択肢
筋膜の癒着が痛みに関わっていると考えられる場合、超音波エコーで確認しながら、癒着した筋膜のすき間に生理食塩水を注射して広げる方法があります。当院では局所麻酔薬を使わず、生理食塩水で行っています。詳しくは筋膜リリース注射(ハイドロリリース)のページをご覧ください。
すべての方に同じ結果が出るものではありません。診察のうえで適しているかを判断します。以下は当院で行う場合の内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 治療内容 | 超音波エコーで確認しながら、筋膜のすき間に生理食塩水を注射します(自由診療) |
| 費用(税込総額) | 1部位(肩または腰)5,500円/2部位(肩+腰)8,800円 ※診察・エコー・薬剤料・手技料を含みます |
| 治療期間・回数 | 慢性の肩こり・腰痛では2〜4週に1回のペースで、5〜10回が目安です |
| 主なリスク・副作用 | 内出血、一時的な重だるさ、感染、気胸等のまれな合併症。効果の感じ方には個人差があります |
| 診療日 | 完全予約制(金曜・土曜) |
| お問い合わせ | 電話 026-232-2861(整形外科) |
※ 筋膜リリース注射は公的医療保険の対象外(自由診療)です。リスク・副作用については施術前に医師から詳しくご説明します。
よくある質問
レントゲンで異常がないのに痛いのはなぜですか?
レントゲンは骨を見る検査だからです。痛みの原因になりやすい筋膜・筋肉・神経は写らないため、骨に異常がなくても痛みが続くことがあります。
MRIを撮れば分かりますか?
MRIは軟らかい組織も写るため、必要に応じて検討します。ただし、すべての痛みがMRIで説明できるわけではありません。診察で症状を伺ったうえで、必要な検査をご提案します。
湿布やマッサージでは治らないのでしょうか?
楽になる方もいます。ただ、一時的にやわらいでもすぐ戻る状態が続く場合は、原因の見立てを変えたほうがよいことがあります。数週間以上続く痛みは一度ご相談ください。
どのくらい様子を見てよいですか?
強い痛みやしびれ、力が入らない、夜も眠れないといった症状があるときは、様子を見ずに受診してください。そうでない場合も、2週間以上続くようなら一度診せていただくことをおすすめします。
長野市で、長引く肩こり・腰痛のご相談を受け付けています。骨に異常がないと言われた痛みも、あらためて診させていただきます。
上野医院 整形外科/長野市三輪4-6-2(善光寺下駅から徒歩5分・駐車場あり)
受付は午前11:30まで/午後15:30まで(水曜午後・日曜は休診)
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監修:上野医院 整形外科専門医 上野 琢郎(日本人工関節学会認定医) 医師紹介はこちら
参考:日本整形外科学会・日本腰痛学会『腰痛診療ガイドライン2019』/厚生労働省「国民生活基礎調査」
最終更新日:2026年9月29日
この記事は診断を目的としたものではありません。症状については医療機関にご相談ください。
